「コンカフェを開業したい」とお考えの、そこのあなた!
“コンカフェ”というお仕事を、しっかりと理解できているでしょうか?
実は皆さんが知らないことや、勘違いしがちなこと、また開業においても見落としがちなことって意外と多いんです…!
本記事では、そんなコンカフェ開業を検討中の方に向け、開業までの流れや注意点を徹底解説していきます♪
・コンカフェを開業するメリット
・コンカフェの始め方や全体的な流れ
・コンカフェ開業に必要なもの、期間
・絶対に知っておくべき条例や摘発対象
・実際のコンカフェオーナーさんの体験談
目次
コンカフェとは?開業したい方でも意外と知らない概念
『コンカフェ』というお仕事
「コンカフェ」とは“コンセプトカフェ”の略で、そのお店が作るコンセプトに沿った世界観を楽しめる飲食店!
“カフェ”とは言え、お酒を出すお店がほとんどで、夜も営業している店舗が多いため、イメージとして「カフェ&バー」のような業態です。
普通のカフェとの違いは、コンカフェにはそのお店が設定している明確なコンセプトがあり、集客において差別化を図れます◎
代表的なものでメイドカフェが挙げられますが、メイドカフェが登場してから20年以上経った現在。
様々なコンセプトを持ったお店が続々と登場しており「コンカフェを開業したい!」と言う方も多い、今かなりアツい業界なんです!
コンカフェの代表的なテーマ
今やメイドカフェだけではなく、様々なテーマを持ったコンカフェが出店していると言いましたが、どのようなお店があるのでしょうか?
代表的なコンセプトのお店を、いくつか挙げてみます!
それぞれそのお店がコンセプトとして掲げている、世界観や体験を楽しむことができるのが、コンカフェの醍醐味♪
ぜひ下記の例も、コンカフェを開業する検討材料として確認してみてください!
代表的なコンカフェの種類 | |
---|---|
コスプレ系 | メイド、学園、お姫様、妖精、オバケ、男装etc… |
コラボ系 | アニメ&漫画キャラクター、映画、有名キャラクター、声優etc… |
動物系触れ合い系 | 猫、犬、鳥、ハリネズミ、爬虫類etc… |
趣味系 | ゲーム、アニメ&漫画、ボドゲー、ダーツ、探偵、本etc… |
コンカフェとガールズバーの違いは?
よくコンカフェと認識が混合されたり、比較対象として挙がるのが「ガールズバー」。
でも実は、営業スタイルや接客に違いがあるんです!
・チェキやお絵かきオムライスなどの特有の遊びもある
・メンズコンカフェなら、キャストが女性とは限らない
・連絡先交換NG
・カウンター越しでマンツーマンの接客ではない
このように、コンカフェにはそのお店特有のコンセプトに沿った、世界観が広がっているのが特徴◎
またソファー席やテーブル席があるお店も多く、お店全体のお客様全てが接客の対象です。
カウンター越しで、特定のお客様とマンツーマンで接客するスタイルのガールズバーとは、実は少し違いがあります。
コンカフェの開業は夢がある!メリットを紹介
集客力が抜群で繁盛しやすい
コンカフェは普通のカフェとは違い、明確なコンセプトがあります。
それはつまり、その世界観のファンを作ることができれば、愛してくれるリピーターを獲得しやすいメリットもあるんです!
それだけでなく、働くキャストも集客において大いに影響します。
ファンの多いキャストがそのお店で生まれれば、それだけ集客もグッと上がります♪
もちろん客単価も普通のカフェと比べると高く、フードを出すのがメインではないため、利益率も高くコンカフェの開業はオススメできます◎
求人がしやすい
コンカフェを開業したいけど、人手不足に悩まされることの多い飲食業界で不安もありますよね…。
しかしコンカフェにおいて人手不足は、実はあまり心配する要素ではないかも知れません!
なぜかと言うと「コンカフェでお仕事したい!」って女の子が多いからです♡
コンカフェに応募する女の子には、様々な想いを持った子が集まります。
「シンプルにコンカフェが好き」
「そのお店のコンセプトに惹かれた」
「制服がかわいい」
「アイドルやインフルエンサーとして有名になりたい」などなど。
コンカフェで働きたい女の子って、実は想像以上に多いんです!
開業資金が比較的高くない
夜遅くまで営業するお店の中でも、コンカフェの開業資金は安く済ませることが可能です◎
接待行為を前提とするキャバクラやラウンジは、どうしても面積が必要になったり、内装が豪華でないと勝負できない部分があるため、その分初期費用も高くなります。
その分コンカフェは、ターゲット層を考えた時に、そこまでの規模感が必要なく、ゴテゴテに高級感を出す必要もないです♪
もちろんコンセプトによっては高級系だったり、こだわって作るお店もありますが、キャバクラやラウンジに比べるとハードルは下がります。
コンカフェオーナーの気になる年収目安♡
そしてコンカフェを開業するメリットとして、やはり『高収入を目指せる』というポイントもあります!
通常の飲食店オーナーの平均年収は、600万円程度だとされています。
しかし前述でも述べた通り、集客力があり利益率が10%〜40%程度と高いコンカフェ。
コンカフェの経営者となると『年収400〜1,000万以上』も狙うことが可能なんです!
もちろん、必ずこの年収を稼げるとまでは言いませんが、お店の成長次第ではそんな夢のような高収入も狙えちゃいます♡
コンカフェ開業までの始め方手順
コンカフェを開業するメリットで、ますます興味やモチベーションが上がったのではないでしょうか?
そんなあなたに、ここからはコンカフェの始め方について全体的な流れを説明していきますね♪
Step2 店舗の物件を探す(開業まで8ヶ月)
Step3 資金を調達する(開業まで5ヶ月)
Step4 実際に店舗の準備(開業まで4〜2ヶ月)
Step5 届出・申請などの手続き、スタッフの採用と教育(開業まで1ヶ月)
Step6 お店のマニュアル作成、宣伝活動で告知を出す(開業まで2週間)
Step7 プレオープン(開業まで1週間)
Step8 開業で営業開始!
このような流れで、開業までに約1年掛かります!
実店舗を得る準備だけでなく、オープンした後のこともしっかりと見据えなければなりません。
スムーズに店舗運営が回るようなマニュアルや、人材育成、SNSなどを活用してのPR活動を入念に準備しましょう◎
後述では、実店舗を得るための準備の部分について詳しく解説していきます!
コンカフェ開業に必要な期間や準備する内容
コンセプト設定がとても重要!
まずはコンセプトの設定ですが、ココがとっても大切で肝とも言えるポイントです!
どんな世界観を作りたいか、ターゲットはどういう人か、どういう風に押していけば集客できるかなど。
そういう面も検討した上で、しっかりと軸を強くブラさないことが大事になります!
曖昧なコンセプトだったり、フワフワしているとあまり興味・関心を得られず競争で負けてしまう事態になりまねません。
そういったお店の経営全体を左右する部分ですので、しっかりしたブレないコンセプトを考えましょう◎
物件探しが難しい…!
お店の物件は、焦らないように余裕を持って決めることが大切。
あまり考えず決めてしまった物件で、固定費や設備などでトラブルになり後悔するケースも多いです…。
またテナントの入居審査が、かなり厳しかったりもします。
カフェとは言えお酒を提供したり、ガールズバーと混合されがちな業種なので、不安感を抱く家主も多いんです。
だからこそ、物件探しは早めに始めてゆとりを持って取り組むくらいが、ちょうど良いと思います!
コンカフェ開業に必要な資金ってどのくらい?
規模感で変動はあるけど、このくらい!
コンカフェを開業するにあたり、必要となってくる初期費用は『300万円〜1,000万円』程度を見ておきましょう!
もちろん物件規模や費用、立地、工事費、インテリアなど、お店によって金額は変動します。
そのうえ、開業した直後が一番不安になる時期…。
こういった資金のシミュレーションを事前に詰めておくことで、ちょっとでもイメージを膨らませるのも大切ですよ!
初期費用の主な項目は以下の通りです♪
・仲介手数料
・内・外装、設備工事費
・インテリアや消耗品など
・経営が軌道に乗るまでの営業費
コンカフェ開業で絶対に知っておくべき風営法
必要な申請や届出ってどんなものがある?
コンカフェを始めるにあたって、飲食店であるうえに営業スタイルから様々な届出が必要になってきます…!
どのような営業スタイルで運営するかによって変わりますが、コンカフェの場合大体下記が必要となってくるでしょう。
・風俗営業許可(社交飲食店営業許可証(ほとんどのお店が必要!))
・深夜酒類提供飲食店営業開始届(場合によって必要)
飲食店営業許可
まずコンカフェは飲食店なので、講習を受けて取得可能な「食品衛生責任者の資格」を取ってから「飲食店営業許可」を必ず得る必要があります!
風俗営業許可
女の子がスタッフとして飲食物を運ぶだけや、食事がメインの営業スタイルなら必要ないでしょう。
しかしコンカフェなら、ほとんどの店舗がお酒を提供して、特定のお客様と長く話したり、ゲームやチェキを一緒に楽しんだりすると思います。
これらはつまり、接待行為に当てはまります。
なので「風俗営業許可」も、基本的に必要と認識しておいた方が良いです◎
ここで言っている「風俗営業許可」は、具体的に言うと「社交飲食店営業許可証」になります。
ただ、この許可証は取得するのに数ヶ月単位で時間がかかるため、早めに準備しましょう!
深夜酒類提供飲食店営業開始届
お酒を0時以降も提供する営業の場合は「深夜酒類提供飲食店営業開始届」も必要になります。
イメージとして、絶対に必要な「飲食店営業許可」に対して、そのお店の営業スタイルに必要な「許可証・届出」をプラスして取得する感じですね!
違反が発覚して、摘発されるケースも多いため、必ず必要な物は揃えるようにしましょう!
「風俗営業許可」自体がNGな地域も…!
ただ、「風俗営業許可」を取得することすらできない地域もあります。
「コンカフェを開業しようとしたけど、実は許可すらされない地域だった」なんてパターンも実は多いんです…!
それではまたイチからやり直しや、コンセプト自体を変更する事になってしまうかも知れません。
必ず事前にその地域が「風俗営業許可」を申請できるエリアか確認した方が良いです!
その地域の警察署に連絡すると、その地域が該当しているのか詳しく教えてくれますよ◎
接待行為は必ず理解しておく
さて、前述で「コンカフェの営業は接待行為に当てはまる事が多い」と話しましたが、この“接待行為”とは何を指すのでしょうか?
その線引きは実に難しく、違反行為が発覚すれば摘発に繋がってしまうため、必ず理解していただきたいです!
代表的なものを、以下にいくつか挙げてみました!
・お客様の隣に座って談笑
・お客様にお酌をしたり、お客様の煙草に火を点ける
・お客様から指名を受け、接客する
・特定のお客様に対して、ダンスやショーを披露する
・特定のお客様の近くで、カラオケを勧めたり、盛り上げる
・お客様と一緒に歌う
・お客様と一緒に遊戯(ゲームや競技など)を楽しむ
・お客様と身体を密着させたり、手を握るなどのボディタッチ
あなたが開業を考えているコンカフェはいかがでしょうか?
ボディタッチやお酌などは、コンカフェでは基本的に無いと思いますが、他で当てはまる行為は多いのではないかと思います。
よく「カウンター越しでのお喋りだけなら飲食店許可証だけで良い」と認識されている方が多いのですが、それは大きな間違いです…!
カウンター越しでのお喋りだけでも、接待行為と判断され摘発されているケースは多くあります。
ですので「風俗営業許可(社交飲食店営業許可証)」は、必ず所得しておいた方が安全と言えるでしょう。
実際にコンカフェを開業されたオーナーさんにインタビュー!
開業の準備から始め方まで、解説してきました。
では実際に、コンカフェを開業されたオーナーさんは、どのような苦労や工夫をしてきたのでしょうか?
今回は、秋葉原コンカフェ【minette(ミネット)】のオーナー「みらい」さんへインタビューしました♪
【ミネット】の他にも2店舗経営する彼女から、貴重なお話を頂けましたのでお届けします!
コンカフェ【minette(ミネット)】の開業について


それが悔しくて、自分でお店を出して見返そうと18歳の時に決意しました!


自分のインスタ個人アカウントを使って、300人以上DMで声かけました!
朝から晩までやってましたよ(笑)
最終的に集まったのは、10人くらいですね…!


他店に引き抜きをされる前に、自分のお店の色に染まってもらい、未経験から育てるつもりで集めましたね。
だから最初は毎日出勤して、店長として活動していたんです!


スケルトン(内装設備が無い)から始めました。


共同経営者とで、自己資金で開業しました!
そもそもコンカフェ自体、銀行から借りづらいって難点もあるんで…。


それで、フランス語で「ミネット(子猫)」が目に留まり、響きの良さから決めました!


何社か連絡して、最短で仕上げてくれる会社を選びました。
10人在籍でしたが、店舗自体そこまで大きくないので、最初は7着で作りました。


元々ライブ配信やってたんですけど、ロゴ制作とかグッズ購入とか生配信とか、リスナーさんに助けられました…!
そんな応援や頑張りの結果、コロナ終わってお客さんがたくさん来てくれたんです♡


でも元々の人脈で、そういうの見分けるのが鋭い人が居てくれました。
1人だと、結構危ないこと多かったですよ…!
人脈は本当に大事!
2店舗目に開業した【ぷりしーにゃ】について


知名度も上がってきて、キャストも増えてきた頃です。
【ミネット】とは違う、お酒をメインとしたお店を意識しました。


「ミネット」って検索すると子猫ばかり出てきてしまったので、独自の言葉で【ぷりしーにゃ】と名付けました!


既に【ミネット】でかわいい子達が在籍していたのもあり、たくさん応募が来てとても楽だった印象です♪


でも見事勝ち取りました!
理由としては【ミネット】の運営状況を評価していただきました◎
コロナ禍でアルコール提供停止や時短営業もしっかり守って、誠実に営業していたので。
3店舗目に開業した【けむりちゅーどく】について


その頃になると、もうコンカフェが結構増えてきた頃でした。
それで元々シーシャ好きだったので、コンカフェから出すメイドシーシャ屋を考えつきました。
シーシャ吸った事ない人にも、オタクの方にも興味持ってもらえると思います♪


エリア的に風営の許可証が取れなかったんです。
なので『キャスドリなどがないメイドさんが作ってくれる普通のシーシャ屋』で経営してます◎
だから求人採用も20歳以上のみ!(タバコ屋になるので)
「みらい」さんが描く今後の目標


見られ方ってとても大事だと思ってます。
正直コンカフェって、まだ怪しいと思ってる人多いと思うんです。
だからこそ、本当にホワイトな運営をやっています!


実際に当店の女の子は、親にお仕事の事を言っている子も多かったり、友達にも紹介してくれたり。
それだけ信頼されているし、私も自信を持って営業できますね!
しかも普段からそういう誠実な運営をしていれば、もし理不尽に叩かれても守ってくれる人は必ず居てくれるものです。


と言うのも、たくさん店舗を増やして半端なクオリティにするよりも、今の3店舗を強化して大きくしていきたいなって想いがあります!
それが、今働いてくれているスタッフさん・キャストさん達のためにもなると思っているからです。
なので『ミネットグループ』として、大きく成長していきたいですね◎


辞める女の子って、ラウンジへの移籍や一般企業へ就職だったり、大人になったからこその理由が多いんです。
でも、なんとなくで就職している子も多かったんですよ…。
だから、私としてはお店の女の子をとても大事に思っているので、セカンドキャリアとしての選択肢を作ってあげたいと思っています。
「なんとなく」じゃなく「ここで働きたい」って就職先を約束してあげられるような、コンカフェ以外のビジネスをやるのが今後の私の夢ですね!
コンカフェを開業して楽しく夢を掴みませんか?
コンカフェ開業のための準備や手順、知っておくべき注意点に、業種の概念、実際の経験談まで詳しく解説してきました!
コンカフェオーナーの、始め方のイメージを掴めたのではないでしょうか?
・普通のカフェやガルバと違い、お店特有のコンセプトに沿った世界観があり魅力的♪
・そんなコンセプトに惹かれて集客力が強いこともポイント!
・同様の理由で求人においても、人手不足で悩むことが少ないのもメリットの一つ!
・開業資金も安く抑えることが可能◎
・それでいて普通の飲食店オーナーよりも、年収が高め♡
・そしてそんなメリットだらけな反面、準備や手続きが大変な一面も…!
・コンセプトの設定はかなり重要で、今後の経営を大きく左右する!
・物件の確保が困難だったり、申請や届出の取得、接待行為への知識など、コンカフェ特有の難所もある。
確かにコンカフェの開業において、苦しい部分もあります。
しかしそんな一瞬の困難も乗り切ってしまえば、何物にも変えがたい、コンカフェオーナーとしての楽しい世界が待ってますよ♡
ぜひ大きな夢を諦めず、理想のコンカフェを開業してみてください!